ルーシー: 社長、SNSって、最近使ってますか?投稿するほうじゃなくて、見るほうでもいいんですけど。
社長: うーん、X(旧Twitter)は朝のニュースチェックに。あとはLINEで孫の写真見てるくらいかな。
ルーシー: それ、けっこう一般的ですね(笑)。でも、もし「会社として」SNSを使ったら、今とは違う景色が見えるかもしれませんよ。
社長: SNSなんて若者向けの暇つぶしツールじゃないの?中小企業がやる意味あるの?
ルーシー: それが、あるんです。むしろ中小企業こそ戦略的に活用すれば、少ない予算でブランド認知や売上につながるんです。
社長: そんなにうまくいくもんなのかねぇ?
ルーシー: 経済産業省が公表した調査報告書によると、国内外42社がソーシャルメディアを活用して販売促進やブランド構築、さらには海外展開まで実現していました。特に製造業でも、SNSを使って自社技術の訴求に成功した事例があるんですよ。
社長: ほう……うちで言うなら、OEMやってる精密部品の強みをアピールってことか?
ルーシー: まさにそうです。BtoBならLinkedIn、BtoCならInstagramやXといった使い分けが有効ですし、技術者目線のコンテンツは意外と刺さるんです。
社長: なるほど。で、どうやって始めるんだ?
ルーシー: 経産省の報告書では、次の4ステップが推奨されてます。
目的の明確化(例:採用広報、ブランド向上)
プラットフォームの選定(業種・ターゲットに応じた選択)
コンテンツ方針(動画、写真、ストーリーなど)
効果測定(エンゲージメントやサイト流入の追跡)
社長: ……でも、うちにはSNS運用する人がいないぞ?
ルーシー: 実はそこが最大の課題です。報告書でも「人材不足・知識不足」が活用の障壁になっていると明記されています。でも、だからこそスモールスタートが基本です。
社長: たとえば?
ルーシー: Instagramで月に1回、加工現場の様子を投稿するだけでもOK。若手や後継者世代の発信感覚を活かしていけば、自然とノウハウも蓄積されます。
社長: なるほどなぁ。炎上とかは大丈夫か?
ルーシー: その点も経産省は触れています。ガイドライン整備と従業員教育が重要です。報告書では、ある企業が投稿ルールを明確にしたことで、社内の混乱を未然に防いだ事例が紹介されています。
社長: 国がそこまで言ってるなら、ちょっと前向きに考えてみるかな。
ルーシー: ぜひ。SNSは「無料の広報部」として機能しますし、うまく運用すれば採用にも効きます。実際、製造業で「若手採用の応募数が増えた」という声もあります。
社長: あの静かな工場でそんな未来が来るのか(笑)
ルーシー: 来させましょうよ。今や“無名企業”でも、光るものがあれば世の中に伝わる時代ですから。
社長: よし、まずは月1発信を目標に、若手と一緒に試してみるか!
ルーシー: SNSは継続が命です。社長のその一歩が、未来のファンをつくるきっかけになりますよ。
参考文献